固定ipの利用方法としてよく使われるのが、vpnの構築です。
仕事の関係で遠くにいるメンバーや拠点とやり取りする場合など、これを構築する例が多いです。
vpnを構築すると、普通のインターネットではできないことができます。
これはバーチャルプライベートネットワークの頭文字をとったもので、インターネット上に仮想のプライベート通信路を作る方法です。
インターネットに発した情報は、インターネットにアクセスできるすべての人から見られるとよく言われますが、vpnの中の情報は見られません。
その中の情報を見れるのは、その通信路に関係するメンバーだけです。
たとえば社内用に作ったvpnにアクセスできるのは、その会社の関係者だけです。
企業秘密やまだ公開できない段階の情報などこのvpn上で行えば、関係者だけにスムーズに伝えられます。
非常に便利ですから、よく使われています。
固定ipを使えば、これを簡単に作れます。
プライベートなアクセスをしたいメンバー同士、もしくは拠点同士をつなげばいいのですが、それに必要な情報が固定ipです。
普通のipアドレスでは接続のたびにアドレスが変わるため、どのアドレスが今通信したい相手なのか判断できませんが、固定ipアドレスにすれば解決です。
特定のアドレスを持っている相手が今通信したいメンバーや拠点になるため、そのアドレスを指定して通信すれば、プライベート通信路の完成です。
実際にはvpnに対応したルーターなども必要なのですが、これら機器や固定ipを揃えて設定すると、第三者がアクセスできない秘密の通信ができます。
このようなプライベート通信路を作る場合、以前は通信したい相手や拠点まで個別に専用ケーブルを設置するといった方法が使われていましたが、これでは遠く離れた拠点や、頻繁に移動するメンバーをつなぐのが難しいんですね。
それを解決するのが固定ipを活用したインターネットvpnです。
あくまで仮想のプライベート通信路ですから、離れた相手まで物理的にケーブルなど設置する必要がありませんし、移動する相手でもOKです。
固定ipの有効活用例の1つですから、覚えておくといいですよ。
